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ビジネスローン審査に落ちる理由
ビジネスローン審査に落ちる理由で多いのは
- 利益が出ていない赤字の企業
- 債務超過の企業
- 税金未納をしている企業
- 過去に返済遅延や返済事故を起こしている企業
- 経営者が過去にに返済遅延や返済事故を起こしている企業
- 低利益率なのに借入が過大になっている企業
・・・
などです。
しかし、これらの企業ほど資金調達の必要性が高く、「どうにかお金を用意できないか?」と困っているのも事実なのです。
今回は、ビジネスローン審査が通らないときの対処法のなかで売掛債権がある場合に摂れる方法である「ファクタリング」について解説します。
ファクタリングとは?
売掛債権を買い取ってもらう資金調達方法のこと
です。
通常の商取引の場合、サービスや商品の提供があった後で請求書によって支払いを請求する形になります。「月末締めの翌月末払い」「月末締めの翌々末払い」など、1ヶ月~2ヶ月ほど後の入金になってしまいます。
このまだ回収できていない未入金の金額を「売掛金」というのです。
資金調達をしなければならない企業にとっては、この「売掛金」を悠長にまっている時間がない為、ビジネスローンなどの資金調達方法を検討しているはずです。
ファクタリングというのは、売掛金を受け取る権利である「売掛債権」を買い取ることで今すぐに資金を入金してくれる資金調達方法のことを言います。
ファクタリングは審査が不要?
ファクタリングはローンや融資ではなく、本来は1ヶ月~2か月後に受け取れる未入金を先に資金化する資金調達方法なので、ビジネスローンのような審査が必要ないのです。
厳密に言えば、審査が全くないわけではありません。しかし、ファクタリング会社にとっては「売掛債権がきちんと払われるかどうか?」が重要なので、審査は売掛先である取引先の信用度ということになります。
- 取引先A社
- 資金調達が必要なB社
- ファクタリング会社C社
がいた場合に
- ビジネスローン審査は借りる会社である「資金調達が必要なB社」が審査対象
- ファクタリング審査は売掛先である「取引先A社」が審査対象
という違いがあるのです。
ファクタリングの場合は、資金調達が必要な会社が赤字決算であろうが、債務超過の状態であろうが、税金未納であろうが、大きな関係はないのです。(一部、ファクタリングの方法によっては、利用会社の審査が重要視されるケースもあります。)
ビジネスローン審査に落ちた企業や個人事業主でも、ファクタリングが利用できる可能性は高いのです。
だからこそ、ビジネスローン審査に通らないけれども、売掛債権があるという場合に第一の選択肢になるのです。
ファクタリングを利用する際の注意点
ファクタリングはビジネスローンよりも審査は甘く利用することができる資金調達方法ですが、注意点もあります。
手数料が発生する!
通常のファクタリングの場合は、手数料は10%~20%となっています。300万円の売掛債権を買い取ってもらう場合には、手数料10%だとすれば270万円が入金されるということになります。
30日~45日ほど待てば入金される売掛債権で手数料が10%~20%ということは、年率に直すとビジネスローンと比較しても、かなりの高金利ということになってしまうのです。
ビジネスローン審査に通らない場合の対処法とはいえ、ビジネスローン審査に通るのであればビジネスローンの方がコスト負担は少なく済むのです。
3社間ファクタリングは取引先に通知が必要
ファクタリングには2社間ファクタリングと3社間ファクタリングがあります。
2社間ファクタリングの場合は、取引先(売掛先)に知られずにファクタリングができるというメリットがありますが、手数料は10%~20%と高めの手数料設定になってしまいます。
一方、取引先(売掛先)に債権譲渡通知をする3社間ファクタリングでは、手数料は1%~6%と比較的安くファクタリングを利用することができます。
しかし、海外では一般的な資金調達方法であるファクタリングも、日本ではいまだ知名度は低い資金調達方法なので
「あれっ、この会社資金繰りが苦しいんじゃないの?今後の取引は考え直した方がいいな。」
なんて思われてしまうリスクもあるのです。
中小企業がファクタリングを利用するときは、ほとんどが取引先(売掛先)に債権譲渡通知が必要のない2社間ファクタリングであることに注意が必要です。
まとめ
ビジネスローン審査とファクタリング審査は審査する対象が違うため、ビジネスローン審査に落ちた会社でも、ファクタリングは利用できるケースが多いのです。
- ビジネスローン審査は借りる会社が審査対象
- ファクタリング審査は売掛債権の取引先(売掛先)が審査対象
ただし、手数料がビジネスローンよりも高いというデメリットがあることも忘れてはいけません。
ビジネスローン審査に落ちた会社の経営者は、メリットデメリットを検討の上、ファクタリングを利用することをおすすめします。