ビジネスローンは赤字決算でも、審査に通る可能性はあるのでしょうか?ここではビジネスローンの赤字と審査の関係について解説します。
結論から言えば、赤字でも審査に通る可能性はある!
一般的に赤字決算の場合はビジネスローン審査に通る可能性は少なくなってしまいます。
しかし、ゼロではないのです。
「赤字でも審査に通る可能性がある」とウェブサイトなどで明記しているビジネスローンもあるぐらいです。
基本的に、会社の経営が赤字であれば利益が出ていないことになります。
利益が出ていなければ、ビジネスローンで借りたお金を返すあてがありません。
そのため、ほとんどのケースでビジネスローン審査で落ちてしまうのです。
銀行融資とは違って、ビジネスローンの場合は会社の将来性を加味して貸すということはほとんどないのです。
では、どうして赤字なのに審査に通る可能性が出てくるのでしょうか?
CF(キャッシュフロー)とPL(損益計算書)の関係がポイント
赤字 = 会社に入ってくるお金がない
ということではありません。
というのは、会社は不動産や機械などの資産を購入した場合には減価償却費を計上しなければならないからです。
減価償却費というのは、すでに購入時にお金は支払ってしまっているものなので、PL(損益計算書)では経費として計上しなければなりませんが、CF(キャッシュフロー)・資金繰りでお金は出ていかないのです。
例えば
- 減価償却費 200万円
- 当期利益(損失) -100万円
の会社があったとします。この場合、PL(損益計算書)上では赤字決算ということになります。
しかし、減価償却費はCF(キャッシュフロー)のお金は出ていかないため、+100万円のCF(キャッシュフロー)ということになります。
単純に考えれば、ビジネスローンで300万円貸したとしても、3年で返済できる経営状態の会社ということになるのです。
これが赤字でもビジネスローン審査に通る可能性がある理由です。
ビジネスローン審査では「償却前利益」が重要
つまり、ビジネスローンの審査では「経常利益」ではなく、減価償却費を引く前の「償却前利益」で審査が行われるということなのです。
「経常利益」が赤字であっても
「償却前利益」が黒字であればビジネスローン審査に通る可能性はあるということなのです。
「償却前利益」が赤字の場合には、ビジネスローン審査に通る可能性はほとんどないと言っていいでしょう。まずは「償却前利益」を黒字化することが優先課題になります。
まとめ
赤字決算でも「償却前利益」が黒字であればビジネスローン審査に通る可能性がある
赤字でもあきらめる必要はないのです。ただし、「償却前利益」が赤字の場合には、ビジネスローン審査に通る可能性は低くなってしまいます。