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ビジネスローン審査でも重要なウェイトを占める「法人の信用情報」ですが、ビジネスローンの審査では信用情報とは何なのでしょうか?
ここでは法人の信用情報とビジネスローン審査の関係について解説します。
そもそも、信用情報とは?
信用情報というのは、大きくわけて2種類のものがあります。
1.信用情報機関が収集する信用情報
信用情報機関というのは、無担保ローンを提供している金融機関が、自社の顧客のローンの申し込み状況や利用状況を金融機関同士で共有するための第三者機関のことを言います。
この情報を個人の場合は「個人信用情報」と言い、法人の場合は「法人信用情報」と言うのです。
ここで共有される情報には下記のようなものがあります。
法人を特定するための情報
- 法人名、代表者名、所在地、電話番号等 契約内容に関する情報等
保証人に係る本人を特定するための情報
- 氏名、生年月日、性別、住所、電話番号、勤務先、勤務先電話番号、運転免許証等の記号番号等
契約内容に関する情報
- 登録会員名、契約の種類、契約日、貸付日、契約金額、貸付金額、保証額等
返済状況に関する情報
- 入金日、入金予定日、残高金額、完済日、延滞等
取引事実に関する情報
- 債権回収、債務整理、保証履行、強制解約、破産申立、債権譲渡等
申込みに関する情報
- 保証人に係る本人を特定する情報(氏名、生年月日、電話番号及び運転免許証等の記号番号等)、並びに申込日及び申込商品種別等
上記を見ていただければわかるかと思いますが、ほとんど借り入れ・融資に関する情報が網羅されているのです。
簡単に言えば
経営者が○○さんの会社△△には、いくら借入があって、過去の返済状況はどうなっているのか?
なんてことがネットワークにつながっている端末に会社名を入力するだけで一瞬で照会できる仕組みになっているのです。
2.民間の信用調査会社が調査する信用情報
- 帝国データバンク
- 東京商工リサーチ
など、経営者であれば誰しもが聞いたことがあるこれらを信用調査会社と言います。
業暦 5点
資本構成 12点
規模 19点
損益 10点
資金現況 20点
経営者 15点
企業活力 19点
の配点で決算書を元に審査が行われ、平均点は40点~50点ぐらいになっています。
銀行融資の審査でも、ビジネスローン審査でも、これらの信用調査会社の点数を参考に審査が行われているのです。
信用情報でビジネスローンの審査がされるときに何が重視されるの?
1.信用情報機関の信用情報
ビジネスローンで金融機関が審査したいのは
「貸し倒れしない企業か?どうか?」ということです。
そのため、おのずと信用情報のチェックポイントが定まってきます。
- 現在の他社からの融資額・借入額はいくらか?
- 直近の返済に滞納や遅延などはないか?
- 過去に返済事故(長期の滞納や遅延)などはないか?
です。
他社からの借入の状況とそれに対しての返済の履歴を審査するのです。
収入(利益)に対して、借入が多すぎれば審査が通りませんし
返済遅延の回数が多い、長期間の返済遅延の事実があった場合も審査には通らなくなります。
2.信用調査会社の信用情報
点数です。
すでに信用調査会社は信用情報をスコアリングしているため、これをある程度の目安として参考の情報にするのです。
- 業暦 5点
- 資本構成 12点
- 規模 19点
- 損益 10点
- 資金現況 20点
- 経営者 15点
- 企業活力 19点
51点以上のC評価になると信用度の高い会社として認識されるのです。
ただし、信用調査会社の信用情報というのは、あくまでもビジネスローン審査の目安としての参考情報であって、この点数だけで審査を行うわけではありません。
基本的には申込時に提出する決算書を元に、ビジネスローン会社各社の審査基準に則して審査が行われるのです。
まとめ
信用情報には2種類があり
- 信用情報機関の信用情報では、現在の借入状況や過去の返済遅延の有無をチェックされる
- 信用調査会社の信用情報では、スコアリングの点数が参考にされる
のです。
返済遅延などが多ければ、信用情報に載ってしまい、今後のビジネスローンなどの利用も難しくなると言うことを認識する必要があります。
また、帝国データバンクや東京商工リサーチから決算書提出の依頼があった場合には、よほどの大きな赤字でない限り提出して実績を作っておくことを心がけましょう。
中小企業の場合、実業が忙しくて回答しないという方も少なくありませんが少しでも信用を作っておくことで、イネスローン審査も通りやすくなるのです。